05 六次産業化・地産地消法施行令(本文)

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05.六次産業化・地産地消法施行令(本文)

地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律施行令の概要
平成23年2月 農林水産省

【1 趣旨】
第176回臨時国会において、「地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律」(平成22年法律第67号。以下「法」という。)が制定された(平成22年12月3日公布)。本施行令は、法第2章の施行に必要な事項を定めるものである。


【2 政令の内容】
(1)都道府県農業会議等の意見の聴取(第1条)
農地法の特例に係る都道府県知事による同意の手続(法第5条第7項)について、農地法に基づく農地等の転用等の許可の手続に倣い、あらかじめ、都道府県農業会議及び関係する農業委員会の意見を聴かなければならない旨を定めることとする。

(2)農林水産物等の販売施設(第2条)
都市計画法の特例の対象となる農林水産物等の販売施設(法第5条第8項)について、その敷地である土地の区域の周辺における農林漁業の振興に寄与するとともに、当該区域の周辺における適正かつ合理的な土地利用及び環境の保全を図る上で支障を生ずるおそれがないものとして農林水産大臣及び国土交通大臣が定める施設と定めることとする。

(3)林業・木材産業改善資金助成法の特例(第3条)
林業・木材産業改善資金助成法の特例(法第10条)に関し、総合化事業を行うのに必要な林業・木材産業改善資金の償還期間及び据置期間について、2年延長し、それぞれ「12年以内」、「5年以内」と定めること等とする。

(4)沿岸漁業改善資金助成法の特例(第4条)
沿岸漁業改善資金助成法の特例(法第11条)に関し、総合化事業を行うのに必要な経営等改善資金のうち、特例の対象となる資金の種類について、沿岸漁業改善資金助成法施行令第2条の表第1号から第7号までに掲げる資金を定めるとともに、これらの償還期間及び据置期間について、延長し、それぞれ「12年以内」、「5年以内」等と定めることとする。

(5)出願料及び登録料の軽減(第5条及び第6条)
種苗法の特例(法第17条)に係る出願料及び登録料の軽減を受けようとする場合の申請手続を定めるとともに、出願料の額の4分の3に相当する額等を軽減する旨を定めることとする。


【3 その他】
(1)施行期日(附則第1条)
本施行令は、法附則第1条ただし書に規定する規定(第2章)の施行の日(平成23年3月1日)から施行する。

(2)農地法施行令の一部改正(附則第2条)
農地法上、農業生産法人への出資の特例が認められる「農業生産法人の農業経営の改善に特に寄与する者」として、法に基づく農林水産大臣の認定を受けた計画に従って促進措置を実施する促進事業者を加えることとする。

(3)農林水産省組織令の一部改正(附則第3条)
法の施行に関する事務を総合食料局(食品産業企画課)において一元的に掌理することとするため、農林水産省組織令第4条及び第37条にその旨の明文の規定を置く。

地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律施行令
(平成二十三年二月二十三日政令第十五号)

 内閣は、地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律 (平成二十二年法律第六十七号)第五条第七項 後段(同法第六条第四項 及び第七条第五項 (同法第八条第四項 において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)及び第八項 (同法第六条第四項 において準用する場合を含む。)、第十条 、第十一条 並びに第十七条 の規定に基づき、並びに同法 を実施するため、この政令を制定する。

(都道府県農業会議等の意見の聴取)
第一条  都道府県知事は、地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律 (以下「法」という。)第五条第七項 後段(法第六条第四項 及び第七条第五項 (法第八条第四項 において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)の同意をしようとするときは、あらかじめ、都道府県農業会議及び関係する農業委員会(農業委員会等に関する法律 (昭和二十六年法律第八十八号)第三条第一項 ただし書又は第五項 の規定により農業委員会を置かない市町村にあっては、市町村長)の意見を聴かなければならない。

(農林水産物等の販売施設)
第二条  法第五条第八項 (法第六条第四項 において準用する場合を含む。)の政令で定める農林水産物等の販売施設は、その敷地である土地の区域の周辺における農林漁業の振興に寄与するとともに、当該区域の周辺における適正かつ合理的な土地利用及び環境の保全を図る上で支障を生ずるおそれがないものとして農林水産大臣及び国土交通大臣が定める農林水産物等の販売施設とする。

(林業・木材産業改善資金助成法 の特例)
第三条  法第十条第一項 の規定により読み替えて適用する林業・木材産業改善資金助成法 (昭和五十一年法律第四十二号)第十四条第一項 の政令で定める木材産業に属する事業を営む者は、林業・木材産業改善資金助成法施行令 (昭和五十一年政令第百三十一号)第一条第一項 に規定する者とする。
2  法第十条第一項 の規定により読み替えて適用する林業・木材産業改善資金助成法第十四条第一項 のその他政令で定める者は、林業・木材産業改善資金助成法施行令第一条第二項 に規定する者とする。
3  法第十条第二項 の政令で定める期間は、十二年以内とする。
4  法第十条第三項 の政令で定める期間は、五年以内とする。
5  法第十条第二項 に規定する資金に係る都道府県貸付金(林業・木材産業改善資金助成法施行令第七条第一項 に規定する都道府県貸付金をいう。)についての同令第七条第一項第一号 の規定の適用については、同号 中「四年」とあるのは、「六年」とする。

(沿岸漁業改善資金助成法 の特例)
第四条  法第十一条第一項 の政令で定める資金は、次の表の上欄に掲げるとおりとし、同項 の沿岸漁業改善資金助成法 (昭和五十四年法律第二十五号)第二条第二項 の経営等改善資金のうち政令で定める種類の資金は、同表の上欄に掲げる資金ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げるとおりとする。

一 操船作業を省力化するための機器の設置その他の操船作業を省力化するための法第五条第四項第三号の農林水産省令で定める措置に必要な資金
沿岸漁業改善資金助成法施行令(昭和五十四年政令第百二十四号。以下「令」という。)
・第二条の表第一号に掲げる資金

二 漁ろう作業を省力化するための機器の設置その他の漁ろう作業を省力化するための法第五条第四項第三号の農林水産省令で定める措置に必要な資金
・令第二条の表第二号に掲げる資金

三 前二号に規定する機器を駆動し、又は作動させるための補機関である機器の設置その他の前二号に規定する措置と相まって操船作業又は漁ろう作業の省力化に資するための法第五条第四項第三号の農林水産省令で定める措置に必要な資金
・令第二条の表第三号に掲げる資金

四 漁船に設置される通常の型式の機器又は通常の方式による機器と比較して漁船における燃料油の消費が節減される機器の設置その他の漁船における燃料油の消費を節減するための法第五条第四項第三号の農林水産省令で定める措置に必要な資金
・令第二条の表第四号に掲げる資金

五 沿岸漁業改善資金助成法第三条第一項の沿岸漁業従事者等(以下「沿岸漁業従事者等」という。)が農林水産大臣が定める基準に基づき農林水産大臣が定める種類に属する水産動植物の養殖の技術(以下この号において「養殖技術」という。)又は農林水産大臣が定める養殖技術を導入する場合において、当該養殖技術の導入を支援するために行われる沿岸漁業経営に必要な機器の設置その他の沿岸漁業経営に必要な法第五条第四項第三号の農林水産省令で定める措置に必要な資金
・令第二条の表第五号に掲げる資金

六 沿岸漁業従事者等が水産資源の管理に関する取決めを締結して農林水産大臣が定める基準に基づき水産資源を合理的かつ総合的に利用する漁業生産方式の導入(当該漁業生産方式の導入と併せ行う水産物の合理的な加工方式の導入を含む。以下この号において同じ。)を行う場合において、当該漁業生産方式の導入を支援するために行われる沿岸漁業経営に必要な機器の設置その他の沿岸漁業経営に必要な法第五条第四項第三号の農林水産省令で定める措置に必要な資金
・令第二条の表第六号に掲げる資金

七 沿岸漁業従事者等が漁場の保全に関する取決めを締結して農林水産大臣が定める基準に基づき養殖業の生産行程を総合的に改善する漁業生産方式の導入を行う場合において、当該漁業生産方式の導入を支援するために行われる沿岸漁業経営に必要な機器の設置その他の沿岸漁業経営に必要な法第五条第四項第三号の農林水産省令で定める措置に必要な資金
・令第二条の表第七号に掲げる資金

(出願料の軽減)
第五条  法第十七条第一項 の規定により出願料の軽減を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に、申請に係る出願品種が認定研究開発・成果利用事業の成果に係るものであることを証する書面を添付して、農林水産大臣に提出しなければならない。
一  申請人の氏名又は名称及び住所又は居所
二  申請に係る出願品種の属する農林水産植物(種苗法 (平成十年法律第八十三号)第二条第一項 に規定する農林水産植物をいう。)の種類及び当該出願品種の名称
三  法第十七条第一項第一号 に掲げる者又は同項第二号 に掲げる者の別
四  出願料の軽減を受けようとする旨
2  法第十七条第一項第二号 に掲げる者が前項の申請書を提出する場合には、同項の規定により添付しなければならないこととされる書面のほか、次に掲げる書面を添付しなければならない。
一  申請に係る出願品種が種苗法第八条第一項 に規定する従業者等(次条第二項において「従業者等」という。)が育成した同法第八条第一項 に規定する職務育成品種(次条第二項第一号において「職務育成品種」という。)であることを証する書面
二  申請に係る出願品種についてあらかじめ種苗法第八条第一項 に規定する使用者等(次条第二項第二号において「使用者等」という。)が品種登録出願をすることが定められた契約、勤務規則その他の定めの写し
3  農林水産大臣は、第一項の申請書の提出があったときは、種苗法第六条第一項 の規定により納付すべき出願料の額の四分の三に相当する額を軽減するものとする。

(登録料の軽減)
第六条  法第十七条第二項 の規定により登録料の軽減を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に、申請に係る登録品種が認定研究開発・成果利用事業の成果に係るものであることを証する書面を添付して、農林水産大臣に提出しなければならない。
一  申請人の氏名又は名称及び住所又は居所
二  申請に係る登録品種の品種登録(種苗法第三条第一項 に規定する品種登録をいう。)の番号
三  法第十七条第二項第一号 に掲げる者又は同項第二号 に掲げる者の別
四  登録料の軽減を受けようとする旨
2  法第十七条第二項第二号 に掲げる者が前項の申請書を提出する場合には、同項の規定により添付しなければならないこととされる書面のほか、次に掲げる書面を添付しなければならない。
一  申請に係る登録品種が従業者等が育成した職務育成品種であることを証する書面
二  申請に係る登録品種についてあらかじめ使用者等が品種登録出願をすること又は従業者等がした品種登録出願の出願者の名義を使用者等に変更することが定められた契約、勤務規則その他の定めの写し
3  農林水産大臣は、第一項の申請書の提出があったときは、種苗法第四十五条第一項 の規定による第一年から第六年までの各年分の登録料の額の四分の三に相当する額を軽減するものとする。

【附 則 抄】
(施行期日)
第一条  この政令は、法附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日(平成二十三年三月一日)から施行する。