【活動日記】ノロウイルスセミナーが3月21日に開催されました。
こんにちは。石巻市6次産業化推進センターの青柳です。
本日は、3月21日(火)に開催されました、
「ノロウイルスセミナー」
についてレポートいたします。
今回のセミナーは、当センター主催で行われました。
講師の方に、㈱日本微生物研究所 佐藤 寿夫 氏をお迎えし、ノロウイルスの生態や感染の実態についてご講演いただいた後、セミナーにご参加いただきました方々からの質問や、ノロウイルス対策についてご回答をいただきました。
ノロウイルスは昨年末より大流行しており、ご存知の通り1~2日間の潜伏期間の後、激しいおう吐や下痢を繰り返す感染症を引き起こします。
ノロウイルスは構成する遺伝子によってⅠからⅦまでのグループに分けられ、ヒトへはⅠとⅡのグループが感染します。
また、ノロウイルスが有する遺伝子も、日々変異が起こっており、検査キットでの判定も難しくなり、感染しているにも関わらず陰性と判定されてしまうこともあるようです。
感染経路の多くが経口感染とされており、その感染経路のひとつにウイルスを持った生牡蠣などがあげられます。
水揚げされたカキからノロウイルスが見つかり、生食用・加熱用ともに出荷を取りやめるといった報道が、昨年末多くありました。
しかし、カキの感染経路をたどると、私たちの生活排水や下水処理された排水からの蓄積が主な原因でもあるのです。
また、ノロウイルス自体はヒトの腸管内でのみ増加するので、食品による拡大感染よりも、ヒトからヒトへの拡大感染が主な大流行の原因であるとのことでした。
佐藤氏によると、カキ等の水産物からの感染のイメージが強くなっていますが、まずはヒトとヒトとの感染を防ぐことが最重要だとのことです。
また、現在ノロウイルスのワクチンが開発・研究されており、普及することで感染者が減少し、水産物へ蓄積するウイルス減少につながるともお話しいただきました。
今回のセミナーでは、”水産物の摂取によるノロウイルスの感染”という強いイメージが払拭され、日ごろの衛生管理が感染防止に最重要であるということを学びました。
参加していただいた石巻市内の事業者様、教育関係者様等にも、水産物への風評被害を防ぐよいきっかけになるのではとご好評をいただきました。
ありがとうございました。
当センターでは今後も、このような情報発信をテーマにセミナーを開催していこうと考えておりますので、よろしくお願いいたします。